森と

研究開発課題 05

地域起業家醸成
プロセスの実証と
自律的な豊かさの
評価指標の確立

Forest and people

森を活用したビジネスを生み出す
地域起業家の育成

秋田COI-NEXTの地域拠点ビジョン達成のためには、研究開発課題1〜4を通じて提示された多様な「森の価値変換」の手段を地域社会で実装する起業家精神を持った人材が不可欠であるため、本課題では、各研究開発課題で得られる知見を活用して経済活動を生み出す若者たちを対象として、地域起業家の起業プロセスの実証的な解明に取り組む。

加えて、多様な森の価値変換が地域の人々の「自律的な豊かさ」にどのように貢献するのかの分析が不可欠であるため、客観的・主観的ウェルビーイングの概念を用いながら、定量的・定性的に本事業のインパクトを評価する指標構築を行う。その上で実際に評価を行い、本プロジェクトが掲げる地域拠点ビジョンが掲げる「自律的な豊かさ」の実現の検証を進める。

研究内容

地域起業家の醸成プロセスの解明と実証

森林などの地域資源を活用する「地域起業家」のネットワークを形成するため、秋田県と3大学が共同で「ソウゾウの森会議」を開催します。民間や地域外からメンターを招き、若手に事業構想のノウハウを伝える機会を提供し、起業家の育成プロセスを解明します。また、産官学連携の海外事例を調査し、国際的な支援体制を強化します。これらの成果を基に、地域起業家精神を普及させます。

自律的な豊かさの定義と評価指標の構築

自律的な豊かさを実現する地域を目指し、その豊かさを評価するための指標を確立します。主観的・客観的ウェルビーイングを基に、国内外の調査手法をレビューし、本拠点の地域性に合った指標と調査方法を決定します。パイロット調査として「ソウゾウの森会議」の参加者を対象に指標の適正を確認し、成果を元に事業全体の発展的評価を進めていきます。

課題リーダー

工藤 尚悟の写真

工藤 尚悟

Shogo Kudo

国際教養大学 国際教養学部
准教授

地域の人々の自律的な豊かさへの
森の価値変換の貢献を明らかに

秋田県は、全国で最も人口減少と高齢化が進んでおり、地域経済や社会活動の縮退が著しい。こうした状況に対し、森の価値変換と起業家精神の育成をひとつのアプローチとして示している。その実践として、森を中心とした地域資源を活用して起業する人々を地域起業家と捉え、こうした人材のネットワーキングの場として、ソウゾウの森会議を実施する。この会議の参加者が取り組むプロジェクトに伴走しながら、地域起業家の醸成プロセスを実証的に明らかにする。

また、本拠点を通じて展開される多様な森の価値変換が地域の人々の豊かさにどのように貢献するのかの把握が欠かせない。そこで、ウェルビーイングの概念を用いながら、本事業が掲げる「自律的な豊かさ」の評価指標を確立する。その上で実際にこれらの指標を用いた評価を行いながら、秋田拠点らしい豊かさを示していく。

メンバー

  • 林 千晶の写真

    林 千晶

    Hayashi Chiaki

    株式会社Q0
代表取締役社長

    サブリーダー

ソウゾウの森会議

秋田の各地でミートアップを開催し、起業家精神を持った若者が対話や交流を行います。