開催報告

第9回ソウゾウの森会議のレポート（詳細版）を公開しました

2023.09.21

風土に根ざした産業と人（第9回ソウゾウの森会議詳報）

概要

令和5年8月25日（金）、にかほ市象潟町横岡自治会会館にて第9回ソウゾウの森会議が開催されました。
テーマは「風土に根ざした産業と人」

当日は、県内の大学生や若手事業者、大学研究者や行政関係者など運営も合わせて35名の参加がありました。

今回はにかほ市で活躍する（株）上の山放牧場代表の渡邊強氏をファシリテーターとして秋田県立大学・国際教養大学・秋田公立美術大学・（株）Q0を幹事機関とするCOI-NEXT事業と共催のかたちで取り組みました。

会議の前に、にかほ市を巡るバスツアーを開催。
鳥海山の山頂から海まで16キロという珍しい地形から様々な産業や文化が生まれたにかほ市で活躍する地域プレイヤーの現場を巡り、Tiktokフォロワー秋田県No.1の漁師が活躍する金浦漁港、新産業支援センター「しまのま」、流通量1％未満の放牧経産牛を生産している和牛農家、地域の内側に入れるゲストハウス麓〼-Rokumasuの見学を行いました。
目的地までの各道中では一般社団法人ロンド代表の金子晃輝氏と渡邊強氏による地域ガイドを交えながら文字通り、海から山まで巡る一步踏み込んだにかほ市を体験する時間となりました。

ツアー終了後、横岡自治会会館にてにてソウゾウの森会議が開かれました。
はじめに、和牛農家の渡邊強氏から「地域資源を利用した100先も続く畜産を目指して」と題した、黒毛和牛のグラスフェッド生産についての講演。
外国の穀物飼料に依存しない牧草で育てる牛肉生産の事と、その牛が放牧されている上の山放牧場での顧客体験を通し、にかほ市でしか見れない美しい自然景色を後世に残したいという熱い思いをもった話をしていただきました。

次にゲスト2名である面白法人カヤック代表取締役CEOの柳澤大輔氏と代官山綜合法律事務所の大野瑛氏からツアーを巡って、地方で意欲的に活動する起業家に対し都市から地方への支援の重要性や、にかほ市について感想を話していただきました。

ゲスト２名からの感想柳澤大輔氏（左）大野瑛氏（右） — ゲスト2名からの感想
柳澤大輔氏（左）大野瑛氏（右）

その後、ワールド・カフェを開催するにあたって、にかほ市で活躍する地域プレイヤー3名を紹介。
実際ににかほ市でどういう活動をしているのか、どういう思いをもってにかほ市で起業をしているのか自己紹介した後、地域プレイヤー3名とゲスト2名を交え、渡邊強氏から話題提供として「にかほ市の”なんでもある”を目に見える形に」と題したワールド・カフェを開催。

話題提供の背景として、にかほ市の印象を聞くとほとんどの人が海も山も“なんでもある”というが、“なにも無いから”と言ってにかほ市から離れる若者も多いのが事実。しかし最近では若者を中心に事業を通し、その“なんでもある”という抽象的な「資源」を目に見える価値にしてきた。
様々な視点から沢山の資源が眠っているという事を踏まえ、ワールド・カフェではツアーでの体験や市内の参加者との話を交え、にかほ市の魅力を再発見・交流していただきました。